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売掛金を貸倒処理その後に回収したら

2016年09月09日(金)8:56 AM
 売掛金を受け取る見込みがなくなれば、貸倒損失として処理します。しかしその後、売掛金の回収をした場合には帳簿上は債権に残高がないので、「償却債権取立益」として益金の額に計上しなければなりません。

 理由としては、過去の年度で損失として処理したものを取り消すことはできないため当期の収益として認識されるからです。なお、貸倒処理した年度のうちに回収できた場合は、貸倒処理を取り消して構いません。

 ここで混同しやすい勘定科目として「貸倒引当金戻入益」があります。この科目は前期に計上した貸倒引当金について、翌期にその額を戻し入れる時に使用する科目です。意味合いがまったくことなるので注意してください。

 貸倒損失として計上した売掛金を翌期以降に回収した時は、その課税売上の消費税額が除外されます。

 しかし、その後貸倒分の全部または一部を回収した時には、その領収金額が課税資産の譲渡にかかる消費税額とみなされるため、回収した期間の消費税額に加算されるので注意が必要です。

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