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資産運用会社を設立するメリット・デメリットを詳しく解説

2021年09月10日(金)12:09 PM

収入をアップさせるほど税金が高くなることは、個人事業主や個人投資家にとっての大きな悩みです。節税対策をお考えなら、資産運用会社の設立を検討しましょう。
この記事では、資産運用会社を設立するメリットやデメリットについてご説明いたします。

資産運用会社を設立するメリット

資産運用会社とは、自身の資産を管理するために作る会社のことをいいます。資産運用会社を上手に活用すれば、大きな資産を持っている方が損をせず、安心して資産運用ができるようになります。
まずは、資産運用会社を設立するメリットをチェックしていきましょう。

節税対策になる

利益を個人で得た場合には、所得税や住民税といった税金が最大55%程度かかります。これに対して、法人であれば実効税率は33%程度となっています。
所得が多ければ多いほど税金は多くかかってしまうものですが、資産運用会社を法人化すれば20%以上もの節税が実現できるケースもあります。

所得を分散できるので税率を下げられる

資産運用会社を設立するにあたって配偶者や子どもを役員や従業員に就かせるケースは少なくありません。
個人事業をおこなう場合には所得を得るのは1人のみなので、どうしても税率が高くなってしまいます。しかし、家族を役員や従業員にしておけば収入を分散させることができ、結果として税率をおさえることが可能となるのです。

経費を計上できる

個人事業主が計上できる必要経費は、資産運用に直接必要なもののみに限られます。具体的には、交通費や備品の購入費、セミナーなどの参加費であれば、個人であっても計上できます。
資産運用会社を設立すれば、これに加えて法人経営のための費用項目を必要経費として計上できるようになります。
たとえば共済の加入費用、社員の報酬や給与、社会保険料や生命保険料などはすべて経費として計上できます。また、退職金を受け取るときにも退職所得控除が適用されます。
これらをトータルで考えれば大きな効果が見込めます。

相続税の負担を軽減できる

資産運用会社という形で不動産を所有すれば、相続税の負担を大幅に軽減できます。
相続税対策として個人で不動産を所有する方法もあるものです。しかし、不動産収入は個人の財産として蓄積されるため、結果的に相続税が高くなってしまうケースがあるのです。
法人の形で不動産を持っていれば、財産は法人に貯まっていくため、相続税がアップしにくくなります。

資産運用会社を設立するデメリット

資産運用会社の設立には多くのメリットがあります。しかし、その一方で資産運用会社にはデメリットもあるので注意したいものです。
損をしないためにも、資産運用会社を設立するデメリットについて知っておきましょう。

会社の設立や維持に経費がかかる

資産運用会社の設立時には登録免許税や定款認証手数料などにまとまった費用がかかります。株式会社であれば初期費用に20~30万円がかるのが一般的です。
さらに、法人設立後にはたとえ赤字であっても法人住民税の均等割が課税されます。さらに、評価益への課税や社会保険料なども引かれることになるため、堅実なマネープランを立てておく必要があります。

社会保険への加入が強制になる

投資会社の設立時には社会保険に強制的に加入させられることになります。
加入時には保険に関する書類を作成し、社会保険事務所で手続きをしなければなりません。加入後には、会社に利益がほとんど出ていない場合でも社会保険料の会社負担が必要となるので注意しましょう。

資産運用会社を設立する際の手順をおさえておくことが大切

会社を1つ設立するというと困難なことのように思えますが、資産運用会社の設立はそれほど難しくありません。
まずは会社設立に必要となる定款の作成と会社実印の作成に着手しましょう。これと同時進行で資本金を決め、払い込みをおこないます。資本金の額は自由に決められますが、法人税のことを考えれば1,000万円以下に留めるのがおすすめです。
資本金の払い込みを終えたら法務局に対して設立登記の申請をします。登記後1週間程度経過すれば、履歴事項全部証明書や印鑑証明を取得できるようになります。
このタイミングで、設立時貸借対照表や設立時株式名簿を作成し、法人届出書を税務署に提出しましょう。また、同時進行で銀行口座や証券口座の開設手続きもしておきたいものです。
資産運用会社設立の手続きにいくつもの書類の提出が必要となります。また、その後事業拡大を目指すのであれば定款の内容をきちんと整えておく必要があります。
こういった手続きを自身でおこなうのが難しい場合には、税理士や司法書士など専門家に依頼するのがおすすめです。

まとめ

資産運用会社には多くのメリットがあるのでぜひ設立を検討しましょう

資産運用会社の設立は、効果的な節税対策の手法として注目されています。会社設立には経費がかかるなどのデメリットもありますが、総合的に考えればメリットのほうが大きいといえるでしょう。
ただし、会社設立の事務処理は煩雑で、個人が一人ですべての手続きをするのはかなり難しいのが現状です。資産運用会社を設立するときには、税理士などの専門家にサポートを依頼するのがおすすめです。


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