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銀行融資を受けるための流れをイチから分かりやすく解説

2021年10月20日(水)12:24 PM

銀行融資を受けるためには銀行に申し込みを行う必要がありますが、その後の流れがある程度分かっていないと、申し込みを行うことを不安に感じるかもしれません。
また、いざ申し込んだはいいものの、必要書類のなかに用意できないものがあると、そこから手続きを進められずに無駄足になってしまうことも考えられます。

本記事では、銀行融資を受けるための基本的な流れや銀行融資を受けるために必要な書類、銀行融資が通らない場合に考えられる理由について、説明します。

銀行融資を受けるための基本的な流れ

銀行融資を受けるための基本的な流れは、主に以下の通りです。

  1. 融資の申し込みを行う
  2. 必要書類を提出する
  3. 銀行の担当者と面談を行う
  4. 審査を受ける
  5. 融資が実行される

融資の申し込みに関しては、銀行窓口で行うのが一般的ですが、銀行の担当者が自社を訪問した際に融資を希望する旨を伝えてもかまいません。
申し込みを行うと提出が必要な書類を伝えられるので、一式まとめて銀行に提出しましょう。
準備に時間がかかるものもあるので、融資の申し込みを行うことがあらかじめ決まっているのであれば、先に準備しておくとよいでしょう。

その後、提出した書類をもとにして銀行の担当者と面談を行います。今後の事業展開や現在の経営状況などを確認されるので、必ず経営者自身の口から説明できるようにしておきましょう。
提出書類および面談内容をもとにして審査が進められ、問題がなければ融資が実行されます。
なお、申し込んでから実際に融資を受けられるまでの期間は、おおよそ1ヵ月程度であることが多いです。

銀行融資を受けるために準備するもの

銀行融資を受けるために準備するものとしては、法人と個人事業主で若干異なります。
法人の場合は、主に以下のような書類の提出が求められます。

  • 経営方針説明書(経営計画書)
  • 商業登記簿謄本(登記事項証明書)
  • 資金使途資料
  • 決算書類一式
  • 試算表
  • 資金繰り表
  • 銀行取引一覧表
  • 納税証明書
  • 借入申込書
  • 印鑑証明

続いて、個人事業主が提出を求められる書類は、主に以下の通りです。

  • 事業計画書
  • 損益決算書
  • 賃借対照表
  • 試算表
  • 資金繰り表
  • 銀行取引一覧表
  • 納税証明書
  • 借入申込書
  • 印鑑証明
  • 本人確認書類

法人の場合でも個人事業主の場合でも、かなり多くの書類が必要になりますので、銀行に求められた書類を全部そろえたうえで提出しましょう。

銀行融資が通らない場合とは?

銀行融資が通らない場合にまず考えられるのは、銀行における「格付け」が低いということです。

銀行はそれぞれの企業に対して、定量的および定性的な評価をもって格付けを行っています。
格付けには正常先、要注意先、要管理先、破綻懸念先、実質破綻先、破綻先の6段階があり、このうち正常先に入っていなければ融資を受けることはできません。なお、銀行によっては要注意先でも融資を行う場合があります。

ほかには、融資希望金額や資金使途が妥当でないという理由が考えられます。
融資希望金額や資金使途の妥当性は、今後の事業展開の可能性や返済の確実性に関わってくるため、融資希望金額や資金使途が妥当でなければ、貸し倒れにあってしまう可能性が高まることになるのです。

なお、赤字の場合も銀行融資が通らない可能性が高いですが、赤字の原因や赤字になっている期間によっては、赤字であっても融資を受けられる可能性はあります。

まとめ

銀行融資を受けるための流れを把握しておこう

銀行融資を受けるためにはいくつかのステップを経なければなりませんが、流れ自体は決して複雑なものではありません。

提出すべき書類もおおまかに決まっているので、申し込み前にある程度用意しておき、提出を求められたら速やかに提出しましょう。
そうすることで、融資を受けられるまでの期間も延びずに済むでしょう。


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