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低金利で融資を受けるには?借り入れ先の選び方を解説

2021年10月20日(水)4:08 PM

融資を受ける際に金利を気にする方は少なくありません。
金利が少ないほど返済の負担が軽減されるので、できるだけ低金利で融資を受けたいはずです。

この記事では、低金利で融資を受ける方法を紹介します。
また借入先の選び方まで紹介するので、ぜひ参考にしてください。

低金利で融資を受ける方法は主に3つ

低金利で融資を受ける方法はさまざまです。
以下に、低金利で融資を受ける主な方法を3つまとめました。

  • 日本政策金融公庫の融資制度
  • 中小企業制度融資
  • 銀行の目的別ローン

上記の3つの方法であれば、低金利で融資を受けられます。
ここでは、それぞれの融資について解説します。

1. 日本政策金融公庫の融資制度

日本政策金融公庫とは、民間の金融機関の役割を補完するために設立された政府系金融機関です。
日本政策金融公庫の融資制度は、国からの出資となるため低金利に設定されています。

金利や融資限度額は制度によってさまざまですが、およそ2%前後に設定されています。[注1]

また事業用の融資として貸し出しているため、新企業育成や企業活力強化のための貸付がほとんどです。
そのため、個人で利用できる融資はほとんどなく、法人や個人事業主しか利用できません。

[注1]融資制度一覧から探す|日本政策金融公庫
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/

2. 中小企業制度融資

中小企業制度融資とは、各都道府県の自治体が金融機関や信用保証協会と協業して行われる融資です。
中小企業の所在する自治体から融資を受けることになるため、民間の金融機関に比べると金利を安く抑えられます。

たとえば、神奈川県の創業支援融資では融資利率が年1.8%以内になります。

一方で東京都の創業融資は、固定金利で 1.9%以内~ 2.5%以内又は変動に設定されています。[注2]
自治体によって金利が異なるので、中小企業制度融資を検討している場合は、事前に確認が必要です。

[注2]創業支援融資|神奈川県ホームページ
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/m6c/cnt/f5782/p848390.html

3. 銀行の目的別ローン

銀行の目的別ローンも比較的低金利で借り入れできます。
目的別ローンとは、事業用に関わらず個人の消費用としても借り入れできるローンです。

たとえば、住宅ローンやマイカーローンが代表的です。
借り入れた資金は、決められた用途でしか利用できないため、低金利に設定されています。

目的別ローンもさまざまなタイプがありますが、金利はおよそ3~5%程度に設定されています。

低金利で融資を受けるための3つのポイント

低金利で融資を受けるためにはいくつかポイントがあります。
ここでは、融資を受けるためのポイントとなる個人の信用情報や自己資金、事業計画書について解説します。

1. 個人の信用情報をクリアにする

低金利で融資を受けるためには、個人の信用情報をクリアにすることです。
融資の担当者は、審査を行う際に信用情報機関から債務状況を確認します。

これは、お金を貸して返済される可能性が高いか判断するために行われます。
仮に信用情報機関に登録されていると、お金を貸しても返済されないリスクが高いと判断されてしまうので、融資が通らなくなるのです。

特に過去に複数回の滞納やカードのキャッシング残高が残っている場合は、審査で不利になってしまいます。

2. ある程度の自己資金を用意する

ある程度の自己資金を用意することで、低金利でも融資が受けやすくなります。
融資の担当者は融資審査を行う際、返済してもらえる可能性が高いか判断します。

当然、自己資金が多いほど返済が見込めるので融資審査を有利に進められるのです。

ちなみに日本政策金融公庫では、創業資金総額の10分の1以上の自己資金を用意することで、無担保及び無保証人で融資が受けられます。
金融機関からの信頼を得るためにも自己資金は多めに確保しておきましょう。

3. 説得力のある事業計画書を作成する

融資の審査には、事業計画書の内容が大きく影響します。
審査の担当者は事業計画書を参考に融資の判断をします。

事業計画書に記載する商品やサービスの内容、事業の特色や今後の損益計画をもとに判断するのです。
そのため、説得力のある事業計画書を作成することで、融資を成功させる可能性が高まります。

特に日本政策金融公庫の融資制度を利用する場合は、事業計画書の内容が大きく影響するので、計画書を作り込む必要があります。

融資を申請する機関の選び方

融資を申請する機関によってさまざまな面で違いがあります。
以下に選び方として参考になる金利や借りやすさ、使用目的について解説します。

1. 金利で選ぶ

融資を申請する機関は金利で選ぶことがおすすめです。
金融機関によって融資の金利が異なります。

たとえば、日本政策金融公庫の融資制度の金利は2%前後でした。
一方で中小企業制度融資は自治体によって金利が異なるため、2%よりも高くなる可能性があります。

どちらも低金利にはなりますが、可能な限り低い金利で借入したい場合は金利の安い融資を検討する必要があります。

2. 借りやすさで選ぶ

資を申請する機関を選ぶ際は、借りやすさで選ぶことも大切です。
たとえば、自社が中小企業の場合は信用金庫からの借り入れがおすすめです。

信用金庫は地域の復興を目的に融資を行っているため、大企業よりも融資が受けやすくなります。

また銀行よりも審査が厳しくないため、比較的融資も受けやすいです。

ただし、金利が少し高い傾向にあるので、借入する際は必ず確認しましょう。

3. 使用目的で選ぶ

融資を受ける際は、使用目的で選ぶ必要もあります。
たとえば、日本政策金融公庫は事業用でしか借入できません。

一方で銀行の目的用ローンは個人の生活費や消費用の費用に充てることが可能です。
そのため、使用目的に合った機関を選ぶ必要があります。

まとめ

低金利で融資を受けるには借入先の選択が重要

低金利で融資を受ける方法は主に3つありました。
それぞれ出資してくれる金融機関が異なるので、融資の特徴や金利も異なります。

特に日本政策金融公庫の融資制度や中小企業制度融資は事業用の融資となるため、金利も2%前後と高くはありません。

一方で銀行の目的別ローンは、さまざまな用途が用意されているため、個人の消費用として借り入れ可能です。
しかし、金利は3%~5%になるため2つの融資制度に比べると金利は高くなります。

金融機関によって金利や使用目的が異なるため、必要な融資を提供してくれる借入先を選びましょう。


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