確定申告のやり方や流れなど基礎知識を分かりやすく解説
初めて確定申告をする際、どのようなやり方で進めるのか分からず不安を感じる方も多いでしょう。確定申告の手続きをスムーズに進めるためには、やり方や流れを理解しておくことが大切です。
この記事では、確定申告のやり方や基本的な流れ、なぜ確定申告が必要なのか解説します。
確定申告のやり方
確定申告の主なやり方は、以下の3種類があります。
- 国税庁公式HPの「確定申告書作成コーナー」を利用する
- 確定申告ソフトを利用して日頃から帳簿をつけておく
- 手書きで確定申告書類を作成する
確定申告書類は帳簿をもとに作成するため、どの場合も事前にお金の取引内容や日時などを帳簿にまとめておくことが大切です。
また、「開業届」と「青色申告承認申請書」を事前に提出している方は青色申告、それ以外の方は白色申告で確定申告書類を作成します。
以上をふまえたうえで、それぞれのやり方をみていきましょう。
国税庁公式HPの「確定申告書作成コーナー」を利用する
パソコンやタブレットなどを使いインターネット上で確定申告書類を作成できるサービスです。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」のページで画面の案内に従って質問に答え、金額などを順番に入力していきます。
初めて確定申告をする際に迷いやすい控除額の計算も、全て自動で行われるのが特徴です。
ただし、スマートフォンを使用する場合は「青色申告決算書・収支内訳書」の作成には対応していないので注意しましょう。
確定申告ソフトを利用して日頃から帳簿をつけておく
確定申告ソフトは、普段から項目ごとに情報を入力しておけば帳簿が付けられます。確定申告時期には帳簿のデータをそのまま使えるため手続きも短縮可能です。
画面に表示される手順に沿って入力し、そのまま確定申告用の書類が完成するサービスも多くなっています。初心者でも操作しやすく分かりやすい民間ソフトは増えており、無料のものやスマートフォンで利用できるものもあります。ご自分にあった確定申告ソフトを選ぶと良いでしょう。
手書きで確定申告書類を作成する
まずは、確定申告書を入手する必要があります。国税庁のHPでダウンロードして印刷するか、お近くの税務署の窓口で受け取るか、どちらかの方法で入手しましょう。
確定申告書の作成は、準備していた書類や帳簿を見ながら項目ごとに集計を行い転記していくやり方が一般的です。分からない点がある場合はお近くの税務署に直接相談もできます。申告期間になると申告相談の会場が設けられる場合もありますし、電話での相談も可能です。
確定申告が必要な理由とは?
日本では申告納税制度が採用されているため、毎年1月1日から12月31日までの1年間で得た所得を確定させて正しい金額の税金を国に申告し納める必要があります。
会社員であれば、一般的に会社が所得の申告と納税を行ってくれますが、個人事業主は自分で申告しなければいけません。
また、副業で収入を得ている会社員も条件によっては、確定申告が必要です。所得を確定させた結果、所得税を追加で支払う場合もありますが、納めすぎた所得税は返還されるケースもあります。
国民の納税は憲法で義務付けられており、集められた税金は国や都道府県の公共サービスの資金源になることは理解している人も多いでしょう。
「分からないから」「面倒だから」と確定申告をしないで、そのまま放置しておくと納税者のもとに督促状が届きます。場合によっては本来納めるべき税金よりも多くの税金を納めなければならないため、確定申告は必ず行っておきましょう。
確定申告を行う際の基本的な流れ
ここでは、確定申告の基本的な流れを紹介します。事前にチェックして、漏れがないように努めましょう。
1. 必要な書類を準備する
本人確認書類、マイナンバーが分かるものや、医療費の領収書や生命保険料の控除証明などを準備します。確定申告書類に金額の転記が必要な書類は手元にまとめておきましょう。
2. 確定申告書の準備と申告書の作成
確定申告書には「A様式」と「B様式」があります。
「A様式」は会社員や公的年金受給者などが使用し「B様式」は誰でも使用できる様式です。「B様式」は一般的には個人事業主や自営業の方が使用します。
そのほかに必要となる主な書類は、青色申告なら「青色申告決算書」、白色申告なら「収支内訳書」です。すべての様式は国税庁のHPからダウンロードできます。
国税庁のHPの「確定申告書作成コーナー」や確定申告ソフトを利用している方は、申告書の準備は必要ありません。画面に表示される手順に沿って入力を進めていくと自動的に申告書類に金額が反映されます。
3. 税務署へ確定申告書を提出
確定申告書は基本的には翌年の2月16日~3月15日までに税務署に提出します。申告書類は郵送するか、直接近くの税務署まで提出するのが一般的です。
あるいは、電子申告も行えます。
電子申告は国税庁が運営する申告システムである「e-Tax」を使って申告する方法です。「確定申告書作成コーナー」や確定申告ソフトで作成した申告書類を「e-Tax」のソフトで読み込み、インターネット上でデータを送信すると税務署に提出できます。
「e-Tax」を使用する場合はマイナンバーカード、または税務署で事前に発行されたID・パスワードが必要です。
マイナンバーカードを使用する場合はICカードを読み取れる機器があると便利ですが、無くても問題ありません。スマートフォンがマイナンバーカード読取対応の機種であれば、手続き可能です。
まとめ
確定申告のやり方を理解し、正しい金額を納税しよう
確定申告は手書きで申告書を作成するやり方もありますが、インターネット上で確定申告の書類を作成するやり方もあります。
もし初めての確定申告で不安な場合は、税務署の職員のほか、税理士に相談するのもよいでしょう。確定申告の流れを把握し、期限までに所得を確定させて、正しい金額の税金を納めましょう。
参考URL
freee株式会社:確定申告の基礎知識
https://www.freee.co.jp/kb/kb-kakuteishinkoku/beginner/
国税庁:確定申告書等作成コーナー/e-Tax(国税電子申告・納税システム)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/06_2.htm
国税庁:個人事業者の方の確定申告
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kakutei/kakutei/kojinjigyo.htm
国税庁:【申告相談】
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/qa/05.htm
国税庁:4. 申告納税制度
https://www.nta.go.jp/about/introduction/torikumi/report/2005/04.htm
国税庁:給与所得者(従業員)の方へ
https://www.nta.go.jp/users/gensen/nencho/index/kyuyosyotokusya.htm
国税庁:副収入などがある方の確定申告
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kakutei/kakutei/fukugyo.htm
国税庁:納税の義務
https://www.nta.go.jp/taxes/kids/hatten/page14.htm
国税庁:延滞税の計算方法
https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/entaizei/keisan/entai.htm
国税庁:No.9206 国税を期限内に納付できないとき
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/osirase/9206.htm
国税庁:申告手続の流れ
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2015/a/02/2_01.htm
国税庁:動画で見る確定申告
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/tvcm.htm
弥生株式会:クラウドアプリ やよいの白色申告オンライン、青色申告オンライン
https://www.yayoi-kk.co.jp/products/aoiro_ol/index.html?utm_source=moshimo&utm_medium=affiliate&utm_campaign=moshimo_blue_250_250&utm_content=main&argument=ZEqZBXqz&dmai=a584646507f74a&maf=914_1727760.12103.0..1594887347.1633412331
国税庁:e-Taxソフト(WEB版)についてよくある質問
https://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/e-taxweb/49.htm
国税庁:マイナンバーカード方式で申告するための準備
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/info-kakutei-mnc.htm
国税庁:No.2020 確定申告
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2020.htm
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